彦根歴史研究の部屋

彦根や井伊家の歴史について、これまで発表してきた私見の紹介・補足説明・修正など。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

井伊直政家臣列伝 その6 鈴木重好(前編) ~「井伊谷三人衆」から直政筆頭家臣へ~ 

鈴木平左衛門尉重勝 「井伊谷三人衆」の一人、鈴木重時は、父重勝の時代から三河国山家吉田に居住し、足助の鈴木氏と同族という。重勝は天文元年(1532)に青龍山満光寺(新城市下吉田)を造立しており、隣接する柿本城もその頃までに重勝により整備されたと…

井伊直政家臣列伝 その5 菅沼忠久 ~「井伊谷三人衆」の家~ 

菅沼一族 菅沼氏は戦国時代、三河国東部の設楽郡に本拠を置いた一族で、嶋田、長篠、田峯、野田などを領する家に分立していた。 長らく駿河の今川氏の配下にあり、本拠から国境を越えて遠江へも勢力を伸ばしている。永正年間(1504~1521)、駿河の戦国大名…

井伊直政家臣列伝 その4 松井四兄弟 ~二俣城主の一族~

松井氏は「井伊谷七人衆」の一角を占めるが、他の六氏ほど有名ではない。 直政の初期からの家臣に松居清易ら四兄弟がいる。その由緒によると、祖父は二俣城主の松井宗信、父は宗継という。 宗信は桶狭間の戦いで討ち死にした今川方の国衆として存在が確認で…