彦根歴史研究の部屋

彦根や井伊家の歴史について、これまで発表してきた私見の紹介・補足説明・修正など。

関ヶ原合戦図屏風[井伊家伝来本]の構図  その1

関ヶ原合戦図屏風を楽しむには、まず、どこに何が描かれているのかを知ること。

順番に見ていきましょう。

 

今回は1扇と2扇です。

 *屏風は1曲ごとに右から1扇・2扇とかぞえます。

合戦図はこちらからご覧ください

関ヶ原合戦図 | 彦根城博物館|Hikone Castle Museum|滋賀県彦根市金亀町にある博物館


図の中には付紙で人名などが記されています。その人名は赤字で示します。ただし、文字の書き誤りは修正しました。[ ]は人名を比定・訂正したものです。

 

上から:

① 山の麓から狼煙があがる

② 2扇上、山上から黒田長政隊(白石荘兵衛菅六之介)が鉄砲を撃ち、その攻撃を受けた石田三成隊(舞兵庫、林平介、嶋左近)は本陣方面(左方向)へ退く。

③ ②の下、敵味方入り乱れて組み討ちする様子
 付紙の人名
  蒲生大膳、浅香荘次郎、蒲生備中石田三成家臣)
  織田長益と従者の千賀又吉、千賀又蔵
  稲葉助之進宇喜多秀家家臣)
  田辺甚兵衛田中吉政家臣)

④ ③の方向へ兵を進める黒田長政隊、それに引き続く細川忠興隊(1扇左)や古田正重古田織部正重然のことか)、竹中重門戸川逵安の隊。
 付紙の人名
  後藤又兵衛黒田長政家臣)
  沢村才八細川忠興家臣)


⑤ 1扇から2扇にかけて、幔幕に囲まれた徳川家康本陣
 ・本陣で家康の傍に控える岡江雪・戸田氏鉄・南光坊
 ・家康へ報告する御使番
  *家康本人はあえて描かず、使番を描いて家康の存在を示している。
 ・本陣の入口付近には、出ていく使番や討ち取った敵首を報告する兼松又四郎

⑥ 本陣の幔幕の外に控える酒井家次隊、生駒一正隊、本多康重隊(本多成重のことか)、大須賀忠政
 
⑦ 2扇下から左上方向に向けて駆け上がり島津隊を追撃しようとする井伊隊
 付紙の人名
  井伊直政、岡本半介、脇某[五右衛門]、使番、広瀬美濃、向山内記、犬塚某[求之助]、木俣右京[土佐]
 *その他の家臣は旗指物に氏名記載あり


⑧ 井伊隊、松平忠吉隊、本多忠興隊、桑山一直

 

図版と並べるとわかりやすいのは承知していますが、権利関係の都合により断念。

書籍化すればいいのですが。どこか出していただける出版社さんありませんか(笑)